2024年4月開設
工学部課程制について
工学部課程制「概要」
2024年4月 学科制から課程制へ移行
「ひとつの分野のプロ」から
「多岐にわたる知識やスキルを融合できるプロ」を輩出

教員は学部に、学生はコースに所属
教員は様々なコースの授業を担当、
学生は様々なコースの授業を受講可

Comment of Professors
機械工学課程 角田 和巳 課程長
現在の機械工学は高度化、複雑化しています。ここで大学が本格的に大きく舵を切って「分野融合」に進んでいくことには大きな意味があると思います。

物質化学課程 野田 和彦 課程長
物質化学は、根幹から世界を変える学問。素材という観点で言いますと、ありとあらゆる専門領域、ありとあらゆる社会の進化と密接に関わっています。

電気電子工学課程 吉見 卓 課程長
もはや、ひとつの知識だけで通用する時代ではありません。ロボット開発では電気、機械、情報はもちろん、心理学や哲学の専門家の方も関わっています。

情報・通信工学課程 木村 昌臣 課程長
私はIT系企業の出身です。すでにコンピュータが関わらない分野はありませんし、工学部の専門科目だけでなく、人文社会や言語学との連携も想定されます。

土木工学課程 伊代田 岳史 課程長
土木は総合的な学問。他の専門家の協力なしに橋梁も道路もつくることはできませんし、今回の改組は学生にとって非常に重要なことだと考えています。

新工学部の「ディプロマ・ポリシー」
ディプロマ・ポリシー
豊かな人格形成の基本と基礎的な学力を備え、課題を自ら発見し、関係する人々と意思疎通を図りながら協働できる。
工学の本質の体系的な理解に加え、分野横断的な知識による多様な手法によって課題の核心に迫り、その解決方法を導き出せる。
工学技術者教育や研究を軸とした実践型教育を通じ、社会の多様性を認識して高い倫理観を持った理工学人材として行動できる。
教育方針の「3つの柱」
多岐にわたる知識と
スキルを融合したプロを育てる


課題の解決だけでなく、課題を発見できる人材の育成
※世の中を理解し、あるべき姿を描き、現実とのGAPを特定できる人材
あるべき姿と現実の
GAPを埋める「課題」とは?
その課題の解決を阻む、「問題」とは?

分野横断での知識を備えた人材の育成
何をつくるにおいても、「他分野」との融合・協働が不可欠。
もはや、ひとつの知識だけでは通用しない


研究を軸とした実践型の人材育成
実社会は「知識だけ」では動かせない。
課題解決の「実践経験」が問われる

社会で求められる実践経験を
2年間の卒業研究で積む。
学会発表などの機会を創出する
教育方針実現への「ポイント」
13年次から始める卒業研究
3年次より、研究室に所属

- 研究を軸とした実践型教育を早期に開始
- 3年次より研究室へ所属し、研究をスタート
Comment of Professors
機械工学課程 角田 和巳 課程長
従来は、斬新なアイデアをブラッシュアップする充分な時間がありませんでした。2年間となることで、今まで以上に価値創造力が育まれるかと思います。

物質化学課程 野田 和彦 課程長
卒業研究をすると、とたんに学生の課題意識が高まります。3年生のときから、この意識づけができる。教育改革の意味は非常に大きいと考えています。

電気電子工学課程 吉見 卓 課程長
前倒しによって、早い段階から課題解決の経験を積むことができる。ここで悩んだこと、学んだことはきっと、企業で研究開発する際にも生きてくるはずです。

情報・通信工学課程 木村 昌臣 課程長
課題解決と言っても「そもそもなにが問題なのか」がわからなければ解決のしようがありません。この2年間で、学生には課題発見能力も磨いてほしいですね。

土木工学課程 伊代田 岳史 課程長
この変革を機に、学会発表も可能となります。第一線の研究者とならんで発表することで、課題解決能力だけでなくプレゼン能力も高めることができます。

2分野の枠を超えた複合的な学び
1年次から全研究室を知る授業を必修化

- コースを問わず「全研究室に触れる」授業を用意し、
他分野への視野を広げる - 「社会の中の工学(1年前期)」自コースおよび他コースでの学びと社会との関わりを学ぶ
- 「工学研究探訪(2年後期)」他コース内の10の研究室をオンデマンドで探訪し学習
自由に学べる「19の分野別科目群」

- 各分野の専門科目をテーマごとにグルーピング(分野別科目群)
- 工学部に19の分野別科目群を用意
- 他コース科目として履修可能
他分野の研究室に留学する「学内研究留学」制度

- 所属した研究室とは別に、他分野の研究室への留学が可能
- 半期の留学完了で単位を付与
領域を横断して学べる教育プログラム

- 学びの選択肢を広げる分野別科目群
- 領域を横断することも、自身のコースを完結することも自由
幅広い学びを実現する「アクティブラーニングフロア」

- 自律的学習に用いるラーニングコモンズ
- 工学教育ならではの実習教育に対応する大型の共通実験室
- 様々な分野の活動が一つのフロアで実践されることで分野融合を促進
3副コース認定制度
副コース認定制度

- 特定の分野別科目群(10単位)+学内研究留学(2単位)の取得で「副コース」認定
- 複数分野の知識を有する実績は対外的にもアピールができ就職にも有利
Comment of Professors
機械工学課程 角田 和巳 課程長
機械工学での課題が、別の領域の研究室で「すでに解決されていた」ということも少なくありません。この気づきが得られることも副コースの大きな特徴です。

物質化学課程 野田 和彦 課程長
青色発光ダイオードの誕生で、クリスマスの景色は様変わりしました。他分野の力が得られることで、こうした変革も加速するのではと期待しています。

電気電子工学課程 吉見 卓 課程長
領域ごとに、常識も文化も大きく異なります。同じ言葉、同じ質問でも捉え方が違う。そんな各研究室の異文化を体験できることも大きなポイントです。

情報・通信工学課程 木村 昌臣 課程長
情報・通信はすべての領域に関わりますので、学生にはぜひ「ITを活用して、どの社会問題をどう解決するか」というスタンスで制度を活用してほしい。

土木工学課程 伊代田 岳史 課程長
土木の学生が他分野を学ぶとしたら、施工素材という観点からは「物質」、施工の自動化という観点からは「ロボット」が有力候補になるかもしれません。

工学部は、確かな基礎学力に基づく高い専門能力を備え、社会が抱えるさまざまな課題を発見・解決することで、持続可能な社会の発展に貢献する創造性豊かな人材を育成します。そして以下の能力を身に付けて卒業要件を満たした者に、学位を授与します。
- 豊かな人格形成の基本と基礎的な学力を備え、課題を自ら発見し、関係する人々と意思疎通を図りながら協働できる。
- 工学の本質の体系的な理解に加え、分野横断的な知識による多様な手法によって課題の核心に迫り、その解決方法を導き出せる。
- 工学技術者教育や研究を軸とした実践型教育を通じ、社会の多様性を認識して高い倫理観を持った理工学人材として行動できる。
工学部ではディプロマ・ポリシーに掲げる能力を身に付けるため、以下の教育課程の編成、教育内容・方法および学修成果の評価に基づいた教育を実施します。
教育課程の編成教育課程を「基礎・教養科目」と「専門科目」に区分し、工学を体系的に学修できるように科目を以下のように配置する。
「基礎・教養科目」は、「基礎数理科目」「英語科目」「情報科目」「人文社会系教養科目」「体育健康科目」「工学部共通教養科目」の細区分で構成した科目を配置する。また「専門科目」は、「工学部共通専門科目」「自コース専門科目」「他コース専門科目」の細区分で構成した科目を配置する。 教育内容・方法の実施
- 技術者として必要な基礎能力を得るため、各科目で質の高い授業を展開する。
- 「基礎数理科目」「英語科目」「情報科目」「人文社会系教養科目」により、工学の専門教育の修得に必要な基礎学力・教養・倫理観を涵養する。「体育健康科目」「工学部共通教養科目」により社会の要求、多様な価値観を理解し、他者と協働して主体的に行動できる能力を育成する。
- 「専門科目」では工学の専門知識と論理的思考法を体系的に学び、身に付ける。また未踏分野に挑戦し、社会における課題を自ら発見、社会の多様性を認識しながら他者と協働して解決できる創造性豊かな技術者を養成するため、研究を軸とした実践型教育を実施する。
- 複数分野の知識を修得した学際的な思考能力を養成するため、技術者に必要な分野横断的知識を学修する。具体的には、所属するコースの専門科目に加えて所属するコース以外の専門科目履修も可能とする。
- カリキュラムツリーを示し、学修・教育到達目標に応じた科目履修の理解を促す。
- 単位制を採用し、学修成果を総合的に評価する。
- 各コースに設定した学修・教育到達目標、各授業科目の達成目標に対して、学修成果が一定のレベルに達した際に単位を付与する。
- 所属するコース以外からの専門科目を履修し、所定の条件を満たした場合に副コース認定を行う。
工学部では知識偏重教育ではなく、実践型教育による課題解決型人材の輩出に力点を置いた教育を行なっています。そのため、本学の建学の精神と工学部の教育方針、各コースのカリキュラム、教育・研究の内容をよく理解した、以下のような学生を求めます。
(工学部が求める人物像)- 工学部での学修・研究を強く志望し、関連する教育分野における基礎学力を身に付けた人
- 工学各分野における技術と、その基礎・応用に興味がある人
- 実際に対象に触れ、実践的に学修・研究することに価値を見出す人
- 国際的な視野を持って社会の課題解決に主体的に取り組み、人類や社会の持続的発展に貢献しようという意志を持つ人
課題解決といえども、そもそも「なにが問題なのか」が
分からなければ、解決のしようがない